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カーボンニュートラル
COLUMN
2024/11/22

先日、お客様のお宅に薪を納めてきました!!

昨年から新しい二人のスタッフが加わり、マンパワーの強化によりできることも多くなりました。

増員に消極的だった僕ですが、確実にアフターサービスやメンテナンスなどの効率が上がっています。

先日菅さんが2050年までにカーボンニュートラルということを言っていたので、住宅業界もカーボンニュートラル、あるいはカーボンマイナス、最終的にはLCCM住宅が標準まで行く必要があると思っています。

LCCM住宅とは、ライフ・サイクル・カーボン・マイナスの略で、建築時、生活時、解体時と最初から最後までに発生する二酸化炭素排出量をトータルでマイナスにするという考えです。

日本の住宅はとても短命です。

35~40年でほとんどの住宅が取り壊されてしまいます。

これではいくら省エネ性能を上げようとなかなか建築時と解体時にかかるCO2排出量をまかなうことは難しいかもしれません。

LCCM住宅を作る上で僕が考えるカーボンマイナスの理想は、

・性能はできる限り上げる
・発電した電力を蓄電池に貯める
・余剰分の電力を売るのではなく、直接産業や運輸に充てる
・できる限り壊されないような間取り、デザイン、素材を使用する

です。

性能を上げるのは当然のことですが、できる限り電力会社に頼らないようにすることも大切です。

現在の日本の発電はほとんどが化石燃料を使用しています。

これではどんなに頑張っても、なかなかCO2排出量を回収し難いものです。

また、発電した電力の余剰分は現在は電力会社に売っていますが、これだと送電線のロスが大きいので、無駄が多くなります。

もう一つは、その売電した電力がどこでどのように使われて、それによってどのくらいの化石燃料が削減されているのかわかりません。

家の性能を上げれば上げるだけこの余剰電力は大きくなります。

太陽光パネルに寿命はありますが、家の性能は適切な施工であれば、未来永劫続きます。(メンテナンスも必要です。)

なので、パネルを増やすよりも、まずは性能を上げることです。

その余剰電力を直接仕事に使えれば産業部門に使えます。

いずれ世の中が電気自動車と水素自動車だけになった時には、余剰電力で運輸部門も賄えます。

あとは、壊されないように作ることです。

これが一番難しいです。ここは会社の永遠のテーマになるかもしれません。

それらをトータルすると僕が目指すLCCMはやはりデジタルとアナログの融合です。

最先端の技術でアナログな暮らしをすることが一番大切です。
薪ストーブはとっても古いものですが、最先端の環境性能です。

カーボンニュートラルの観点ではエアコンをはるかに凌駕します。

ただ、薪もでたらめに伐採はだめです。間伐して、森を護りながら産業として成り立たせる必要があります。

間伐材を薪にするのはかなり大変で、山奥から引きずり出して、運ぶのは人手とお金がかかります。

現在、薪の生産で産業として成り立っているところは非常に少ないので、ここは国が資金を投入していかなければなりません。

理想は、薪を間伐しながらその場で使えるような場所で生活できることです。

コンパクトシティを山に作り、エネルギーをその場で循環させることです。

そのコンパクトシティの産業を住宅の発電の余剰分で賄い、移動もすべて余剰電力で賄えれば、その町はカーボンニュートラルになります。

産業は農業や家畜も含みます。

そんな街が創れたら最高だなーと思います。

話はかなり逸れましたが、菅さん言った以上は動いてください!!ということです。

日本だけがとか自分だけがやっても意味ないとかいう意見があるかもしれませんが、それでは未来の子供たちの地球は今よりももっともっと過酷になっていきます。

今、世界中の人がマスクをしています。

マスクをすることが当たり前だからです。

なぜなのか、コロナをうつされたりうつしたりする可能性があり、命を脅かすからです。

省エネも同じです、見て見ぬふりをしていると未来の子供たちは生きることができなくなります。

マスクのように当たり前にしていかなければならないのだと思います。

安藤建築事務所の薪はすべて、能登薪です。

小さな点ですが、地産地消です。

僕は死ぬまでに、自立循環型コンパクトシティをつくります。

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