最近、なにかと話題の50年ローンについてです。
今後、よく考えて行動をしないと本当に後悔することになるかもしれません。
これまで、30年、35年、40年ローンなどなどの商品がありましたが、
この度、50年ローンなるものが出てきました。
地価、インフレ、低所得などの理由で月々の返済を考えたら50年返済
を利用しないと借りられないという理由で登場したのですが、
よくよく考えてください。
今の家はとてもじゃありませんがノーメンテでは50年持ちません。
日本の家の寿命は長らく30年と言われてきました。
これは30年しか持たないということではなく、30年しか住まないと
言った方が良いかもしれません。
修繕しながら40年くらい住んで、代が変わり、解体という流れが多いでしょう。
30年~40年までしか住まない家に対して、50年ローンはいかがでしょうか?
家には住まないけどローンは払い続けるということでしょうか?
土地の価格の比率が高い物件では売って返済しておつりがくることもあるでしょう。
しかし、売るにしたって、30年~40年後です。
その時の地価を想像できますか?
2050年には今よりも3300万人日本人が減少しています。
その後はもっともっと少なくなります。
最終的に日本人はいなくなるとまで言われています。
人口が減ればその分土地が空きます。
普通に考えれば地価は下がります。
ただし、人口が減ることで、住めない地域が増えるので、
一極集中で、とても高い土地か、とても安いかに分かれるかもしれません。
海外の方の移住が進み、今と横ばいかもしれません。
先はまだまだ読めません。
ただ、わかることが一つだけあります。
過去30年を見返して、確実に大多数の国民は所得を減らし
生活が窮屈になっているという事実があります。
バブルの時は宵越しの金を持たないという人も多く、
使った分がかえってくるという生活でした。
でも今は違います。
可処分所得は年々減り続け、貧富の差が広がり、
平均所得は30年前とさほど変わりませんが、
所得の中央値は100万円も下がりました。
昔はみんながそこそこ楽しみながら暮らせたのが、
近年は、富める者はさらに富み、貧しいものはさらに貧しく
という世の中になってしまいました。
そんな中での、50年ローン。
正気の沙汰ではありません。
これから世の中が劇的にV字回復するのでしょうか?
過去25年~30年、失敗し続けてきた日本にその未来はあるでしょうか?
そんなうまい話は僕はないと思っています。
自分たちの生活は自分たちで守っていく必要があります。
僕自身、答えは出ておりまして、家を買わないという選択肢もあります。
または、超ローコストでいつでも手離れがいいような家を買う、
長寿命・高耐久・メンテナンスが最低限の超高性能な小さな家に住む。
この3点になるのではないかと思っています。
また、イニシャルかけすぎも良くないと思っています。
業界では断熱性能等級7、耐震等級3、40坪以上
そんな最強の家づくりをとても多く見ます。
でも、そんなお家に住める方は限られています。
僕たちが追い求める家は違います。
誰もが、安心して住むことができ、光熱費が安く
メンテナンスが少ない。ただ、小さい。
小さくすることでメンテナンス費用がさらに下がり、
家事も楽になります。プランを工夫して、
小さいからこそ楽しい家づくりができます。
これからの世の中、リセールも圧倒的に小さな家が重宝されると思います。
小さい=狭いではなく、小さいからこそシンプルで簡潔な暮らしができる。
複雑で乱雑な世界でスマートな暮らしができる。
それにより、心も体も生きやすくなるのではないかと考えています。
50年ローンを完全否定するつもりはありませんが、
家は暮らしを豊かにするものであって、一生十字架を背負うものではありません。
これからはより、よく考え自分たち家族を守る行動をと思います。
僕たち安藤建築事務所は
80年住める超高耐久で省メンテ、省エネな本物の家づくりをしていきます。
小さな家は世界を救います。