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心配事を逆から考える
COLUMN
2024/10/12

久しぶりの更新となってしまい反省です。

今日はよくある質問や不安なことについて書きたいと思います。

ちょうど先日の打ち合わせでもそのお話になったのですが、

収納を十分に確保したい・老後を心配し階段を上がれなくなった時にどうするか

そういった心配事を考える方は少なくないと思います。

通常だと収納を大きくとり、老後のことも考え水回りはすべて一階で、

リビング横に将来寝室としても使える予備の部屋をつけることが一般的だと思います。

僕は全く逆のことをご提案します。

まず、収納は必要な分は必ずいると思います。

ではその必要な分とはどのくらいなのでしょうか?

一般的には戸建ての場合、15%くらいと言われています。

30坪だと4.5坪、40坪だと6坪ですね。

ただ、これがすべての人に合うかは別の話です。

人によって、全く違ってくる大きな要素です。

もともと物が多い方もいれば、捨てられない方もいます。

逆にどんどん捨てて必要最低限しか持たない方もいます。

僕は家を建てる時に必ずお客様に断捨離をお願いしています。

その上でどの程度の物があって、それに対してどのくらいの収納量が

適切かを判断します。

必ず聞くのが靴の量と衣類の量、食品のストック量と

物を処分することが得意かどうかを確認します。

せっかく家を建てるのに、タンスの肥やしをそのまま持ってきては

その分の面積がもったいないとお話をさせていただきます。

リビングを1坪広げるのも収納を1坪広げるのも同じ金額なので、

ここはしっかりとご説明させていただいております。

理想は一つ買ったら一つ捨てるです。

ただ、急に大量の物を断捨離するのは勇気がいります。

そんなに焦る必要はありません。

まだ使わない子供室に一旦入れて徐々に断捨離しても良いのです。

家を建てるタイミングの時にはまだ子供部屋を使わない家庭が多いので、

一旦その部屋を納戸にして、お子さんが部屋を使うまでに整理できていれば

問題ないのです。

そして、僕が一番懸念していることは収納をたくさんつけると

捨てる必要がなくなるので、捨てることができなくなり、

逆にどんどん物が溢れて、それがリビングやダイニングに侵食してきて

結果的に家がごちゃごちゃしてしまう可能性があるのです。

収納量に合わせて物を買うのではなく、物の量に合わせて収納量を決める

ということが大切だと思います。

子どもが家を出ると収納力がものすごくUPするのでそんなに心配はいらないのです!!

そして、もう一点の老後問題です。

最近ではCMでもよく平屋の住宅を見ます。

平屋だと階段の上り下りがなく、老後も安心というイメージが強いです。

最近ではかなり若い方でも老後の心配をし、平屋に憧れる傾向にあると思います。

ただ、僕はそれに対しても反対の想いがあります。

そもそも階段を上り下りすることは悪いことなのか?という点です。

老後階段を上れなくならないようにすることが最も大切なのではないか?

と考えます。そのために必要なことは日々階段を上り下りすることなのです。

平屋住宅に住んで老後デイサービスで階段昇降のプログラムを受けていたら

これこそ本末転倒です。

これも必ずお話しますが、理想はピンピンコロリです!!

亡くなる寸前まで2階で寝て毎日階段の上り下りをする。

そのために僕たちができることは家を暖かくして温度差を無くすことです。

前にも書いたことがありますが、高気密高断熱の家は一般住宅よりも

1日の歩数が2000歩増えます。

そして、そもそも階段が上れなくなった状態で平屋で快適に生活ができるのかも

考えなければなりません。家に入るときには必ず何段かの階段があるので、

そこから疑ってみるのも良いと思います。

そして、もう一つは若いうちから老後を心配して間取りを組むのがあまりにも

もったいないという点です。

家づくりをするときには必ず5年後10年後20年後といった長期スパンで考える必要はありますが、

それを最初から老後にむけてプランを描く必要があるかどうかです。

楽しく暮らすために行きついた結果が平屋だったら良いのですが、心配事を消すために描いたプランは暮らしていて楽しいのかどうかです。

自分たちはなんのために家を建てるのか、家を建てることがゴールになっていないかをあらためて考えてみるともっと家づくりは楽しくなります。

最後に、ネットやインスタには様々な情報が書かれていますが、それはあくまで

個人の見解だと認識するべきです。

ネットの情報に踊らされて本当に大切なものを見失うことも少なくありません。

僕自身、お客様に最後によく言いますが、僕のお話も個人の見解です。

しかも、一般常識ではないかなり偏った見解ですとお話をします。

誰がなんのために発信した情報なのかを見極めると物事の本質が見えてくるかもしれません。

今日は収納と老後についての話でした。

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