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性能向上リノベの難しさ
COLUMN
2024/11/24

ここ最近、地価の上昇や建築価格の上昇で新築住宅ではなく、

リノベーションに舵を切るお客様も少なくありません。

今回は、そんなリノベについて書こうと思います。

まず、リノベを考える方のほとんどは予算の関係だと思います。

リフォーム以上、新築未満で暖かい家ができたらいいなというところではないでしょうか。

結論ですが、コストを抑えながら家一軒丸ごとリノベは難しいと考えるべきです。

中古市場で出回っている物件はほとんどが35~40坪の家で、

このぐらいのサイズの家でなおかつ築30年程度経っている場合、

ほとんどが外壁と屋根のやり替えが必要となります。

元のオーナー様が外壁を張り替えたり屋根を葺き替えたりしているのであれば別ですが、

日本の家は30年、40年ほったらかしが多いです。

いくら中で断熱と気密工事をしようが、雨漏りなどのリスクを背負ったままでは

とてもじゃありませんが、良い家とは言えません。

逆に、外壁と屋根まで葺き替えとなると、使えるのは構造と基礎くらいです。

30年以上前の構造も心配ですし、基礎もほとんどが布基礎です。

コストを落とすはずが、逆にお金がかかりすぎることも少なくありません。

また、昔の家は窓が多すぎます。

たとえ外壁が安全だったとしても、すべての窓を入れ替えるのは相当なコストが

かかりますし、窓の入れ替えは外壁にも影響があります。

多すぎる窓を減らそうとすると新設の外壁が必要になり、既存の外壁との取り合いの問題が出ます。

また、内窓は気密の面でやや懸念点があります。見た目も良いとは言えません。

性能向上リノベに適した中古住宅を挙げるなら

築20年以内かつなるべく小さい物件(30坪以下)
築30年以上の場合は屋根や外壁のやり替えがなされているもの
屋根は瓦かガルバリウムかつ
外壁は窯業系サイディング以外かつ
窓が少ない(10枚以下だと最高)
欲を言えばべた基礎だったら最高です。

こんな物件があれば、リノベでもコストを抑えながら良い住まいにできると思います。

逆に言えば、このような新築を建てておけば、将来

中古でも売りやすいということです。

最近では車のリセールバリューがとても目につきますが、

住宅も同じです。

良いものをつくれば必ず長持ちもするし、中古需要もあります。

子供たちや孫のためにも、壊されるだけのゴミになる家は

作らないようにしなければなりません。

僕たちにはまだできることがある。




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