初めて木の家に入ったとき、「なんだかホッとする」と感じたことはありませんか。
それは気のせいではありません。
木の香りや肌ざわりには、人の心を落ち着かせる力があります。
最近では、壁や天井の一部に木を貼る家が増えています。
木をほんの少し取り入れるだけで、家の空気がやわらかくなり、
自然と深呼吸したくなるような空間に変わります。
木を使うと、見た目のあたたかさだけでなく、暮らしの質そのものが変わります。
木は湿気を吸ったり吐いたりして、室内の湿度をほどよく保ちます。
ジメジメしにくく、乾燥もしにくい。
人にも建物にもやさしい環境をつくります。
木の表面は光を反射しすぎないため、照明の明かりも自然で落ち着いた雰囲気に変わります。
夜のリビングがぐっと心地よくなります。
また、木は音を吸収して反響をやわらげます。
家族の声や音楽が穏やかに響き、どこか安心感のある空間になります。
そして、木の肌に触れたときの“ひんやりしない”感覚。
これは木が熱を伝えにくい素材だからこそ。
自然と手を伸ばしたくなる、そんな素材です。
木の魅力は、時間とともに表情が深まることです。
屋外のように色が抜けてしまうことはありません。
屋内ではむしろ、「落ち着く」「育っていく」方向に変化します。
レッドシダーは赤みが落ち着き、やわらかなブラウンへ。
ウォールナットは深い焦げ茶が、上品なチョコレート色に。
ボルドーパインは明るい木肌が少しずつ飴色に。
それぞれの木が、家族の時間とともに、静かに味わいを育てていきます。
子どもが壁にもたれて笑った日。
家族で食卓を囲んだ夜。
そんな何気ない時間が、木の表情に少しずつ刻まれていきます。
木の家は、家族の思い出を吸い込みながら、静かに育っていく。
年月とともに変わるその姿は、まるで家族そのものです。
リビングの天井をレッドシダーに。
玄関の壁をウォールナットに。
寝室の一部をボルドーパインに。
たった一面貼るだけでも、空気は驚くほど変わります。
木の香りとぬくもりが、毎日の暮らしに「帰りたくなる理由」をつくってくれます。
安藤建築事務所では、構造・断熱・気密などの性能を高めたうえで、
自然素材が持つ“心の快適さ”を家づくりに取り入れています。
性能が高いからこそ、余計な冷暖房に頼らず、
木の肌ざわりや香りをそのまま感じられる。
そして、家族の成長とともに、家そのものも美しく育っていく。
そんな家づくりを、私たちは大切にしています。
木の家は、完成した瞬間がいちばんきれいなのではなく、
暮らすほどに美しくなる家です。
レッドシダー、ウォールナット、ボルドーパイン。
それぞれの木がもたらす空気感を、
あなたの暮らしの中でも感じてみてください。