安藤建築事務所がつくる家は延べ床面積20坪台のお家がほとんどです。
もちろん家族構成にもよりますが、
1~3人で20坪~23坪程度
4、5人でも24~27坪ほどがほとんどです。
坪数だけ聞くととても狭く感じるかと思いますが、
小さな家だからこそ様々な工夫で広く使えるように設計しています。
今日はそんな設計の中のフレキシブルに使う点にフォーカスして
書いていこうと思います。
まずはとてもシンプルなところで、できるだけ廊下を削ることです。
一般的な家では玄関からホール、廊下を経てリビングへのドアがありますが、
安藤建築事務所の家ではこの玄関部分の廊下を最小限にしつつ仕切らない
ことを意識しています。
具体例を写真でご説明します。
写真の配置は洗面とトイレドアの間が玄関ホールで右側の奥がリビングになります。
最近多くなりましたが、玄関ホールの廊下に洗面を設置することで、廊下と洗面を共有し
なおかつ余計なところは見せないながらも空間の繋がりと奥行きを演出します。
そして、洗面の逆サイドにはファミリークロークを配置します。
玄関ホールから洗面、ファミクロ、リビングが一直線でつながり、かつ建物の端から端までを見せることでコンパクトでも広く見せることが可能となります。
リビングからみるとこんな感じです。ノイズとなるものは見せずしっかりと奥行きを感じることで
実面積よりも広く感じられるように設計します。
こちらはリビングに隣接した寝室で天井の構造を表しにしています。
これは衣装的なところではなく、あえて天井を下げています。
寝室の上のロフトスペースを一階と近づけるために60センチ落としてあります。
平屋+ロフトのこちらのお家は24坪ですが、斜めにも目線が伸びることで広々とした空間づくりを
意識しました。
小さなお家だからこそ無駄なスペースを最小にし、なおかつ空間をフレキシブルに使うことによって、
一石二鳥のスペースをつくり、かつ5年後、10年後、15年後の使い方をいくつも試行錯誤します。
その結果、常に家の稼働率を100%に近づけるように考えます。
小さな工夫の積み重ねで小さくて広い家づくりを目指します。